人気の投稿

2011年11月11日金曜日

想定外もしくは予想外

震災以降、「想定外」という言葉をよく耳にするようになりました。


さて、オリンパスの事件が世を賑わせています。決して後知恵ではなく、外国人社長が突然の解任となった事件の直後に、「会社ぐるみで何かを隠しているな」と直感しました。あの直後に明らかにされた買収の仲介会社への巨額の報酬はただ事ではないし、しかも「適切に会計処理した」と再任された社長が強弁するに及んで「ますます怪しい」と思いました。

案の定です。

もう、何とも言葉がないなというのが率直な感想です。おそらく菊川社長と、その2代前くらいの社長たちは、株主代表訴訟を起こされるでしょう。晩節を汚すのも極まれりといったとこ。

「自殺でもしたほうがいい」

と、父親は言い放ちました。僕もその罪万死に値すると思います。

テレビで意見を問われる弁護士やらは、「ガバナンスの問題」とか、すぐに組織の問題を口にします。僕が思うに、「彼らに公徳がなかったから」というだけの問題だと思います。それを隠蔽し続けた組織の体質ではなく、そのトップには「社」の徳があって、「公」の徳がなかっただけのことです。

とはいえ、法律を犯した罪人であっても、家庭や地域では善良な人、しかも社会的地位のある人であったわけで、決して極悪非道な人ではなかったはず。しかるに、なぜ「会社」という組織ではその「私」なり「公」なりの「徳」が覆い隠されるのか・・・。僕はそんなことを考えてしまいます。

したがって、彼らを弁護しようとは思いませんが、声高に断罪したりすることにも違和感があります。個人のそれが、時に何かに流され、押しつぶされ、心の奥底に沈めざるを得ないこともあるというのは組織に生きる人ならば皆思い当たるだろうから・・・。

この国ではその「何か」が「空気」なわけですね・・・。

それを感じ取れなかった外国人社長が、初めてそれを口にして大騒ぎとなった。

あの外国人社長は、菊川社長が連れてきたのではないの?だとしたら、菊川社長は内心忸怩たる思いでしょうね・・・。

飼い犬に手をかまれたということですね。おそらく彼にしてみれば「予想外」のこと。

これも人生の不思議さですね。

今日はこれまで。


0 件のコメント:

コメントを投稿