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2011年11月15日火曜日

自家撞着(でたらめもいい加減にしろ!)

本日(11月15日)の日経トップ記事。

TPP世界経済の4割


の文字が躍っています。まったくふざけた記事です!割合だけは確かにその通りです。日本が参加を表明し、カナダとメキシコが参加を表明したことを受けて、全部で12カ国になった結果が4割だというのです。

その数字は嘘ではありません。ただし、日米2カ国だけで世界経済にしめる割合が既に約30%だということをおそらく故意に書いてありません。Wikiによると、IMFが試算した2011年の世界経済の規模は単位が$US10億ドルで70,012、アメリカが15,065、日本が5,855です。

つまり、他の10カ国の経済規模が世界経済に占める割合は僅か10%でしかないのです。

カナダ、メキシコが参加したからといって、一挙にTPP参加国の経済規模が上がったわけではない!その2カ国での経済規模は2,944(単位同)でしかなく、同比率は僅か4%に過ぎない。しかも、その2カ国とも既にアメリカとはNAFTAにより自由貿易状態にある。したがって、その2カ国も輸出の標的は間違いなく日本であることは明白だ。

カナダ、メキシコはNAFTAでアメリカにやられた仕返しを日本にやり返そうとしているのですよ。それも、彼らは何も言う必要がない。だって、アメリカが日本の全てを壊してくれるから。

タネ本は忘れましたが、カナダの農業はNAFTAによって小規模農家は駆逐され、生産額の8割がアメリカ資本の企業なのです。したがって「赤毛のアン」でみるようなのどかな農家の物語りとは全く縁遠いのが実際のところ。



さて、記事にはこんなことが臆面もなく書かれている。

これまで「米国と小国の連合体」の色彩が強かったTPPだが、日本を含めた3カ国が加われば、経済規模は一気に世界の4割を占める

間違いなく断言できるのは、これまで交渉参加を嘘八百のでたらめを書いて煽ってきた日経はTPP参加交渉国を「「米国と小国の連合体」」とは一言も書いていなかったこと。今になって本当の姿を書いています。だって、そんなこと書いたら、「世界の潮流に乗り遅れるな」とか、「国際的自由貿易の枠組み」という言葉とは明らかに矛盾するからね。それが今になって何を言っているんだ!


さらに第一生命経済研究所のチーフエコノミストの口から、こんなことも語らせています。

中国並みの成長市場へのアクセスが容易になる

何でも日本を除く11カ国の今後5年間の経済成長率は中国に匹敵するとかで、この文章を載せているのですが、おいおいちょっと待て!その成長の原資は内需なのか外需なのかを書いていないじゃないか!外需で経済成長を為している国に、輸出なんぞできるのか?しかも、アメリカを除けば残り10カ国の市場規模なんぞたかがしれているだろう。

こんなことを平気で書く専門家がいかに馬鹿なのかがよくわかる。成長市場とかいう普通名詞に完全にだまされているんだね。

さらに続けます。

「日本、カナダ、メキシコのTPP参加交渉参加を歓迎する。米国で数万人の雇用を生み出す画期的な出来事だ」

とオバマ大統領の言葉を載せてますが、これなど米国で数万人の雇用を生むということは、裏返せばこの3カ国から同じだけの失業者を生むということ。しかも、カナダ、メキシコとはすでにNAFTAがある以上、このオバマ大統領の言葉の裏には標的は日本しかないということがすぐにわかる。


あきれ果ててものがいえない。きちんと事実を書け!


僕は、最近ここでしつこいくらいに書いてきた新聞の報道姿勢だけでなく、今までの社会認識のパラダイムが完全に変わらざるを得ない衝撃の事実を知ってしまった。これは、次回3と1で皆さんにご紹介したいと思います。

まさに信じがたい、正確にいうと信じたくないという思いです。

今日はこれまで。






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