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2011年7月21日木曜日

思い出したこと・・・。

また、フと思い出したことを書きます。

第二次大戦時の各国の動員率。

分子は兵隊の数ですが、分母はおそらく成年男子なのでしょうか、はっきりとはわかりません。それによると、日本の最大のそれは11.5%でした。ドイツは14.6%、ソ連は11.3%、アメリカは7.6%というものでした。

軍国主義という言葉がありますが、僕にはそれが何を意味する言葉なのかわかりません。すべてが軍事一色に塗り固められたことを言うのでしょうか?それにしては、日本における大学生の徴兵猶予が停止されたのは、昭和18年10月のことですので、それまでの1年10ヶ月の間は日本の大学生は兵役につかなくてもよかったということになりますが、学生に対してそこまで甘い国を軍国主義というのでしょうか。もちろん、志願して兵役についた学生も少なからずいたことと思います。

一方のアメリカでは、真珠湾奇襲攻撃の翌日から大学構内で男子学生の姿が消えたといわれています。みな志願したからです。

日本の軍隊というのは、徹底的な平等社会でした。意外なことと思うかも知れませんが、ここでいう平等というのは、外の世界の身分や社会的格差が持ち込まれなかったことを意味します。したがって、東大の助教授だろうが、徴兵されれば皆二等兵から始めねばならなかったのです。

例えば、イギリスの軍隊ではそういうことは皆無です。大学の助教授が兵士となっても、いきなり士官クラスの階級となります。

日本の軍隊の悪しき慣習として私的制裁というのがありますが、これなどは階級・格差が霧消した閉鎖社会での避けられないことだったのかも知れません。無階級社会の暴力性はフランス革命後をみれば明らかですね。それと同じことが日常的に軍隊内で起こっていたと考えるべきかも知れません。

「アーロン収容所」で会田雄次が欧米人の残酷さを自身の体験として書き残しています。僕はこれは名著だと思います。日本人というもの、そして欧米人というものを知る上で欠かせないものだと思いうからです。

確かその本に出ていたことですが、英軍支配下の捕虜収容所で日本人向けの新聞発行の許可を願い出たところ、担当の英軍将校が「何人の人間が字を読めるのか?」と質問されたといいます。要するに大多数の盲文の人間には無駄だろうということの裏返しです。

これは欧米の軍隊をよくあらわしています。外の社会でも社会的身分の高い将校に率いられる読めぬ下層の兵士たち・・・。

しかし、日本はそういう軍隊に負けたのです。なんとも悔しい・・・。

今日はこれまで。





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