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2011年8月6日土曜日

これでいいのだ

2,3日前の日経「春秋」に赤塚富士夫のことが取り上げられていました。あのいつも酔っ払っていたような彼の人間の奥底にある悲しみみたいなものを初めて知り、そして考えました。

バカボンのパパの口癖

これでいいのだ

という言葉の裏には、その彼の人生から学び取られた深いものがこめられていたと・・・。女子サッカーワールドカップで負けた米国の人々は「It's a LIFE」と納得させるしかなかったのではと書きましたが、この「パパ」の口癖には、人生の不合理も不条理も、悲しみも喜びも、およそ人生で起こりうるすべてのことを突き放すでもなく、あきらめるでもなく、深く受け止めるといったような、深い意味があるように思えます。


おそらく、「出家とその弟子」の中で親鸞が弟子の唯円に向かっていった

そこに祈りがあるのだ

ということと、その根っこは一緒でしょう。親鸞の説く「他力本願」という言葉は、世の中に非常に間違った使われ方が流通していますが、「他力」というのは他人の力のことではなく、「阿弥陀」そのもののことで、要するに下界の人間何ぞに自力で救われる力などないのだということです。まず、自らの身に降りかかる一切のものを、受け止めること。そして祈ること。それでしか救われることはないのだと説いたのだと思います。

「パパ」は「祈り」こそ口にしませんでしたが、その前段階の「受け入れ」をあの口癖で表したのでしょうね。

と、そんなことを考えました。

巷ではフランス人女性シンガーの歌うアニメソングが流行っているようで、彼女の歌うバカボンの歌はいいですね。

今日はこれまで。


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