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2010年11月5日金曜日

秋の空

 秋の、ちょうど今頃の空の色は何ともいえない素晴らしさがあります。昨日の空の青さを見たでしょうか?


4月にまーくんに請われて、彼の会社の新人社員に話をしました。


その中で僕は「徒然草」を題材とした話をしました。毎朝そらを見上げる習慣、毎夜星空を見上げる習慣をつけなさないと。これはあくせくと忙しく、かつ慌ただしく過ぎていく日常の中で心のゆとりを持つことが大切ですよと言いたいがためです。


吉田兼好の徒然草は、彼の理想とした生き方、理想とする心情に溢れています。


「花はさかりに月はくまなきものをみるものかは」


ここで言われているのは、花の盛りや欠けるとこのない月は、誰もが美しいと思う。そこには何の工夫もいらない。しかし、本当の美とは、生々流転する中にこそあるのであって、この例でいうならば、花は盛りじゃない時にそれを想像して「美」を感じるものであり、もしくは、やがて散るからこそ美しいと感じることこそ真の美意識だと。そして、そう感じる為には「教養」が必要であると。彼は、不完全なものを、想像力によって自らの心の中に完全な美として仕立て上げるには教養の力が必要だとしているのです。


 そう考える時、彼の言う「教養」なるものは、立ち止まる勇気でもあるような気がします。


 今日はこれまで。

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