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2010年11月27日土曜日

韓国と日本

今の韓国大統領、李明博の名前を僕が知ったのは、今から5年程前。彼がソウル市長だった頃です。その市長時代に彼の為した事業を聞いた時、

「日本はそこまでも韓国に負けてしまった・・・」と慨嘆しました。というより大ショックでした。

僕がそう思わざるを得ない彼の為した事業というのは、ソウル市内に流れる川の復元に代表される彼の大胆な都市計画でした。

記憶が曖昧ですので、やや不正確な所があるかもしれません。ただ、概ねは間違っていないと思います。それは、こうです。

日本統治下にその川(清渓川)は暗渠(あんきょ)とされました。暗渠というのは、要するに川に覆いをすることです。その川の上部は道路になり、ソウル市内では、日本でいえば都心の環七くらいの交通量があったほどの動脈道路として利用されていました。

彼は、その暗渠を取り払って川を復元し、その両側を遊歩道としてソウル中心部を大胆にもつくりかえたのです。その前後の写真を見ると、景観的な素晴らしさは見事です。車中心の中心部を人間中心につくりかえたとでもいいましょうか・・・。彼の為した事業は、世界中の土木関係者、都市計画に関わる人たちからも大絶賛されたと聞きました。

東京の都心で置き換えると、首都高速を地中に埋め、日本橋にかかる首都高速をトッパらうようなものとイメージしてください。そうなった時の東京の景観がどのように変わるのか、想像して下さい。


確か、パリ市内を流れるセーヌ川の両側道路でも、夏のある期間はその車が乗り入れできなくなって、即席のビーチに変身するとか・・・。

一般的に、途上国というのは経済重視で、環境とか景観とかにあまり考慮を払わないものです。日本は既にその経済の発展段階を終え、環境、景観に関わる法律も出き、国民感情もそういった経済以外に関心を持つように変わってきています。

しかるに、日本と比べて「途上国」韓国はソウルという国の首都をそのように人間中心につくりかえ、「経済一流」と自惚れた日本の首都東京は、人間中心、あるいは首都としての景観要素など一切顧みられることはありません。もちろん、都市の規模は違います。しかし、これは規模の大小の問題ではないですね。思想の問題です。

だから、僕はそこまで韓国に負けたか・・・と思ったのです。


東京の都心は、川の上を首都高速が縦横無人に走っています。昭和39年に東京オリンピックに合わせて建造されたものですが、当時は土地代がかからない素晴らしいアイデアだったと思います。しかし、既に半世紀近く前のこと。

都心の川の上空から首都高がなくなる事を想像するのは、完全な夢物語なのでしょうか。四国に架かる橋の一つを止めれば、実現できたとも聞きますが、重要なことはそういう「思想」がこの国にないということですね。何でもかんでも「カネ」ばかり・・・。

今行われているアジア大会でも、韓国は日本をメダルの数で上回っています。人口は日本の半分であるにもかかわらずです。僕を含めて日本人は負け惜しみをいうしかない

「奴らは死に物狂い」だと・・・。

しかしながら、もはやそういう問題ではないような気がしますね。国のもつダイナミズムというか、伸張性というか、そういう根元的な問題になりつつあるような気がして仕方ありません。

僕だけの杞憂であればいいのですが・・・。

全くこの国はどこへ行こうとしているのだか・・・。



今日はこれまで。

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